仕事における情報収集の方法とは?「僕らが毎日やっている最強の読み方」感想
正社員生活を終え今はフリーランスとしてITエンジニアをしている@dorarepです!
正社員として働いている中で見えてくるものもあれば、またマネージャーの立場になることで初めて見えてくるものもあれば、そこから距離を置くことでやっと見えてくるものもあります。
逆に言えば新卒時代は目の前の仕事にいっぱいいっぱいで、なかなか物事の本質が見えてきませんでした。
今はフリーランスとしてある意味仕事を俯瞰して見れるようになった中で、『僕らが毎日やっている最強の読み方』を読んで感じたことがありました。
読書感想文として、記事にまとめたいと思います。
仕事の役割における勉強方法
ただ目の前の仕事に必要な勉強を詰め込む新卒時代
社会人になりたての頃は、目の前にある仕事を全力ですることが全てです。与えられた仕事の質を上げていくことが全てであり、それに対して必要な知識をただひたすらつけることで前に進むことが出来ます。
これはアクション先行で、それに必要な知識だけを必要に応じて学習する「遅延評価型学習法」と呼ばれるものです。優秀なエンジニアでもこの勉強法をとっている人が多く、実際にそれで問題がなかったし、それが最適だと感じていました。
意思決定における限界
しかし立場が上がり意思決定の多くを任されるようになってくると、「目の前にある仕事の質をあげること」よりも「見えないものを見る力」が必要になってくるようになってきます。
例えば誰もやったことのない新しい作業をするときに、どういう方法をとればいいのか、どういう問題が起きるのか、などはそもそも調べて出てくるものではありません。なぜならそもそも引き出しとして持っていないと選択肢として出てこないため、その答えを得るために何を勉強すれば良いのかもわからない状況になってしまうからです。
また部下の立場だと上司が勉強した方が良いと教えてくれた内容を勉強すれば良いかもしれませんが、逆の立場になると何を勉強すれば良いかを教える必要が出てきます。
つまりマネージャーなど意思決定をする役割になってくると、自分の引き出しを増やすために目の前にないことを知ることが必要になってくるわけです。
仕事における情報収集の方法
情報収集方法には新聞・雑誌・インターネット・本など様々あります。ではその中でどの方法が良いのでしょうか?
インターネットでの情報収集のワナ
私は小学生のころからインターネットに触れていた生活を送っていたため、本や新聞は旧時代的なものととらえていました。それらは古い価値観の人が読むものであり、自分はインターネットを使って無料で賢く情報を収集しているつもりでいました。
しかし今になると、インターネットではなく本を読んでおけばよかったと思っています。その理由は次の2つです。
インターネットは能動的に調べたものしか出てこない
インターネット検索は能動的に調べたい情報を書いて、そして出てきたものを知るものです。つまり知らないことを知るのには不向きです。
特にインターネット上の情報量が増えることで、知っていることだけをひたすら調べ続けるだけで時間が無限に潰せるようになってきました。実際に芸能人の不倫のニュースを見たときに、その感想ブログを漁るだけで何時間も経っていた、なんてことはないでしょうか?
また最近はリコメンド機能が進歩してきており、YoutubeやAmazonでも自分の興味あるものしか出てこなくなっています。
つまりインターネットは何も新しい知識を得ずに、知っていることの再確認のためだけにいくらでも時間が使えてしまうメディアなわけです。
「僕らが毎日やっている最強の読み方」では以下のように述べられています。
ネットは知りたいことだけを知ることができるため、よほど気を付けて使わないと視野を狭め、偏見を増長させてしまう
僕らが毎日やっている最強の読み方
インターネットは情報が点在している
インターネット上のコンテンツは基本的に検索に特化しています。検索に特化しているということは、調べたい内容に対して1点集中的に特化した内容しか出していないわけです。つまり情報を俯瞰的に見つめることには不向きなんです。
例えばバンコクに旅行に行きたいとします。
インターネット検索の場合、「バンコク 観光地」や「バンコク 物価」、「バンコク 言語」など様々な単語で検索し、散らばった情報をまとめ上げていく必要があります。
体系的に知識を得るには本
一方で本は1つの事柄について体系的に情報がまとまっています。つまり「バンコク旅行で特に気をつけること」など能動的に検索しづらいような内容の知識も得ることができます。
つまり体系的に知識を得るためには、本での学習が最適となります。
具体的には新しい分野の勉強をするときは本でその全体像を掴み、その細かい点をフットワーク軽く調べるときにインターネットを使うなどといった使い分けがオススメです。
アトランダムな情報収集は雑誌
本もあくまで能動的に目的を持って買うものなので、体系的に情報を得るのに知らないものを知るのには不向きです。そこでオススメしたいのが雑誌です。
例えば今まで掃除機で掃除をしていた主婦の人がいたとします。その人は掃除機の存在しか知らないため一番良い掃除機は何か?しか調べられないわけです。しかし家電の雑誌を買ってルンバが紹介されているのを見て、初めてロボット掃除機を知ることができるわけです。
つまり雑誌は分野における情報が幅広く載っているため、知らない情報を知るのに最適なわけです。
まとめ
仕事のレイヤーが上がっていくと、ある点からブレイクスルーが必要になってきます。それは仕事を与えられる側の人間から与える側の人間になるからです。
与える以上、自ら仕事を選び作り出す知識が必要になってきます。つまり目の前にある世界を掘っていくだけでは突破することはできず、見えている世界がいかに広いかが重要になってきます。
思想家の東浩紀は、情報が意図せぬものに届いてしまうことを誤配と呼びそれを重要視しています。ブレイクスルーを突破するためにも、よりアトランダムな情報収集が必要になってくるでしょう。
そしてそのための情報収集の方法について、インターネットではなく本や雑誌といった媒体での情報収集の重要性に気づかされる結果となりました。
具体的な使い分けや情報収集の方法については原本についてご参照ください。